「第４５回報知キス釣り選手権」予選

徳島予選には、決勝大会に進める７枠を目指して６９人の参加者が集まった。天気は快晴。風もなく絶好の釣り日和だった。

午前５時からの受け付けはスムーズに終わり、予定より３０分早く、４時間の熱戦がスタート。選手は思い思いのポイントを目指して移動した。

約１・５キロの海岸には、ほぼ等間隔で竿が並んだ。例年より選手が若干少なかったため、場所移動の余裕はあった。しかし、逆にポイント選びで目移りしてしまい、裏目に出た人もいたようだ。

事前の予想では、小型を上手に釣る人が有利で、時速１０尾以上のペースで釣らないと予選を通過できないとみられていた。

予想通り、予選突破ラインは４５尾以上。７３尾で優勝した八木選手は海岸の北寄り、２位の林選手は海岸の南寄りで６０尾を釣った。ともに場所移動せず、手前から徐々に沖のポイントを攻めた。

６９選手全員がキスを検量。総尾数は１７３１尾で１人平均２５尾。魚影の濃さがうかがえた。

今回から競技委員長を務めた私が一番驚いたのは、参加選手の時間配分。午前９時半までに検量場所へ戻るように開始前に伝えていたが、同９時前になっても誰一人、帰ってこなかった。最初の選手が帰って来たのが同９時２２分。１キロ以上歩いて帰る選手もいたが、全員が時間内に検量場所へ帰着した。時間ギリギリまで勝負にこだわる、選手の気迫を垣間見た。

予選が終わり、駐車場を見渡すとゴミ一つ残っていなかった。選手のマナーで大会のレベルが分かる。ぜひ、徳島予選を勝ち上がった選手に決勝大会で頂点へ上り詰めてほしい。（徳島予選競技委員長・高橋　秀典）